オーディオにおけるジャーナリズム(技術用語の乱れ・その5)
《それがひいては物を作る態度にも、いつのまにか反映している》
このことはステレオサウンドをはじめとするオーディオ雑誌においては、
本づくりの態度に反映してしまうだけにとどまらず、
物(モノ)を評価する態度にも、いつのまにか反映してしまうところに、
大きな、根深い問題へとなってしまう。
これは編集部だけに留まらず、
編集部がいいかげんな技術用語を使っていることに気づかずにいる執筆者もそうだ。
気がつかない、そんないいかげんな技術用語を自身がやっているということは、
その執筆者(オーディオ評論家)の、
オーディオ機器を評価する態度にも、いつのまにか反映してしまっている、ということだ。
技術用語の乱れは、すぐにはなくならないだろう。
メーカー、輸入元の資料を写しているだけの執筆者、編集部。
つまりは校正といっても、その元となるのが、技術用語が乱れたものでしかなかったりするのだから、
参考にできるものが、あまりないという状況でもある。
結局は、編集者、執筆者自身が、きちんと技術用語を勉強するしかない。
そんなめんどうなこと、基本的なことをいまさらやられるか、と少しでも思っているとしたら、
ずっとそのままであり、
携わっている雑誌の評価を確実に下げていくことになる。