オーディオにおけるジャーナリズム(技術用語の乱れ・その4)
ステレオサウンド 47号の特集の巻頭、
「オーディオ・コンポーネントにおけるベストバイの意味あいをさぐる」で、
瀬川先生が書かれていることを、ここでも書き写しておこう。
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だが、何もここで文章論を展開しようというのではないから話を本すじに戻すが、今しがたも書いたように、言葉の不用意な扱いは、単に表現上の問題にとどまらない。それがひいては物を作る態度にも、いつのまにか反映している。
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物とはオーディオ機器だけではない。
オーディオ雑誌も含まれている。
チョーク(コイル)をわざわざチョークトランス、
平滑コンデンサーを整流コンデンサーなどと、
技術的におかしい、言葉の不用意な扱いをしているのが、
いまのステレオサウンドである(他の雑誌も同じようなもの)。
瀬川先生が亡くなって三十年以上が経っている。
いまのステレオサウンド編集部にとって、瀬川先生は古い人なのだろうか。
そんな古い人の書かれたことを持ち出されても……、という声がきこえてきそうだ。