サイズ考(LPとCD・その3)
私にとって、大口径といえる(思える)サイズといえば、
なんといっても38cm(15インチ)以上のウーファーになる。
30cmだと大口径とは感じないのは、
それはLPと同じサイズだからのような気がする。
いいかえれば38cm以上を大口径と認識してしまうのは、
LPよりも明らかに大きいからである。
少なくとも私にとって、オーディオのサイズに関しては、
LPの直径が深く関係しているようだ。
仮に他の人もそうだとしよう。
私と同世代、上の世代はLPが基準となるが、
その下の世代で、音楽を自発的に聴きはじめたころはすでにCDだった、という人たちにとっては、
CDの直径、12cmが基準となるであろう。
とすればその世代の人たちにとっては、
15cm口径のウーファーから大口径となるのかもしれない。
38cm口径からを大口径と感じる世代と、
15cm口径からを大口径と感じる世代とでは、サイズ感は大きく違ってくる。
CDよりも小さな記録媒体。
ミニディスクではなくて、iPodやiPhoneが記録媒体、
さらにはインターネット上のクラウドともなると、もうサイズという概念はなくなる。
容量という概念すら消えてしまうだろう。
そうなってくると、もう10cm口径ですら大口径ということになるのだろうか。
人間のサイズに対しての感覚の形成について、
専門的なことは何も知らないし、何も調べていない。
ただ自分の感覚で書いているだけだから、まったく見当違いかもしれないとは思いつつも、
ヘッドフォンからスピーカーへと、オーディオの世界を拡げていく人が意外に少ないのは、
このあたりのことも関係しているのではないだろうか。
REPLY))
昨年に部屋を整理して、スピーカーの間にラックを置くことを止めたので、CDの直径より大口径のもの(たとえば20-25cm程度、ここで言われる大口径よりずっと小さいですが….)も、余裕を持って使える環境になりました。今は12cmのウーファーですが、愛聴するCDの、前後に豊かに広がる音場に病みつきになって、大きなスピーカーならもっと広がりそうだと、思ったりしています。
2015年に「ミニマリスト」の言葉が流行りましたが、全部iPhoneやiPad、クラウド上に音楽を預けてしまって、音楽を聴くにはヘッドホンがあればいい、というのは、スピーカーや音源、機器のサイズ感、これを何も考えなくていいことになるんだ、と思っていました。さらに以前からの音楽配信もあって、サイズにとらわれなくても、音楽を楽しむには都合がいい時代です。
一見自由に思えるけど、趣味として生きがいにするには、やっぱりどこか味気ない、空虚だよなぁと、僕は思います。