ある試みと思い出したこと
愛知県にオタイオーディオという販売店があることだけは知っていた。
今日まではただそれだけだった。
facebookに、オタイオーディオのブログ(12月21日分)へのリンクがあった。
この日のタイトルは「オーディオショップOTAIAUDIOがてWBS(ワールドビジネスサテライト)で紹介されます。」。
詳しいことはリンク先のブログを読んでいただくとして、
ホームパーティへ、オーディオ機器一式を持ち込んで試聴会を行っている、ということである。
ここに書かれていることは、ある程度は実感としてわかる。
オーディオマニアではない人の集まりに、きちんとしたシステムを持ち込んで試聴。
その意味はあるのか、と疑問に思う人はいるだろうが、
実際に音を鳴らしてみると、かける音楽にもよるけれど、
きちんとした音が鳴っていれば、ホームパーティに集まった人は耳を傾けるものである。
おもしろい試みであるし、オタイオーディオに対しての印象は大きく変化した。
今日までは、多くのオーディオ店と同じように捉えていたからだ。
こんな試みをやったところで、直接的な販売には結びつかない、
すぐに利益にならない、手間がかかる、という点があることはわかる。
だから、やっても無駄、というオーディオ店もあろう。
それで商売になっていれば、それでもいいだろう。
パーティでの音(オーディオ)について、あることを思い出している。
いまはやっているかどうかわからないが、
B&Oは以前、顧客に定期的に本を配付していた。
B&Oブック(ホワイトブックだったかも)といえる内容の本で、白い表紙なのだそうだ。
Beolab 5を鳴らしている友人がいる。
彼から、この本のことを聞いた。
彼が、印象に残った記事を話してくれた。
ヨーロッパでのパーティのことだ。
そこでのパーティは、ホームパーティといったものではなく、
映画やドラマに登場するようなパーティ、城で開かれるようなパーティで、
Beolb 5でBGMが流された、とのこと。
それまでのパーティでも音楽は、そこそこのシステムでBGMとして鳴らされていた。
でも、それまでは誰一人として、オーディオに関心をもつことはなかった。
それがBeolab 5にしたところ、少なからぬ人が、BGMの音に関心をもち、
パーティの主に、スピーカーについて訊いてきた人が何人もいたそうだ。
それまでのシステムがどの程度だったのかははっきりとしない。
でも、Beolab 5になり、音楽の鳴り方、印象がそれまでとずいぶんと違っていたからこそ、
以前のパーティでは聞き流してしまっていた音楽が、耳に入り、意識が捉え、
心になにがしか響いたからこその「訊ね」のはずだ。