Date: 12月 5th, 2016
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ダイレクトドライヴへの疑問(その27)

ラックスから1977年にPD441というターンテーブルが出た。
この機種は、どういう位置づけだったのだろうか。

PD121の後継機ではなかった。
PD121は1979年にPD121Aにモデルチェンジしている。

PD441と同時にPD444も出た。
このモデルはトーンアームを二本装着できた。
通常の位置にショートタイプのトーンアームを、
左奥にロングタイプのトーンアームを取りつけられる。

PD441とPD444と同じデザイン。
PD444は1980年にバキューム機構を装備してPD555になっている。
PD441はしばらくして製造中止になり、PD300が出た。

PD121Aはこの時点でも現行機種だった。

ラックスのターンテーブルの中で、PD121だけは欲しい、と思った。
PD121にロングアーム、つまり3012-R Specialが取りつけられれば……、と思ったことがある。
現実にはPD121Aのデザインのまま、3012-R Specialが取りつけられるモデルはない。

ロングアームが取りつけられるターンテーブルが、トーレンスから1981年に出た。
TD226である。
型番からわかるように、トーンアームを二本装着できる。
ターンテーブルプラッター右側にショートタイプ、左側にロングタイプとなっていた。
そのために横幅は67.5cm。
この横幅はEMTの927Dstと同じ値である。

TD226は欲しいとは思わなかった。
トーンアームは一本でいいのだから……、と思っていたら、
1983年にTD127が登場した。
TD126がショートタイプ用で、TD127がロングタイプ用であった。

TD126の横幅は50.5cm、TD127は56.5cm。
6cmの差がある。
この6cmがどう捉えるか。

数値で判断するとそれほどの違いには思えないが、
実物を前にするとトーンアームベースがそうとうに横に広くなっている。
つまりターンテーブルプラッターとトーンアームのあいだが、
ショートタイプよりも当然ながら広く空いてしまう。

間が抜けたように感じてしまうのだ。

ラックスのPD121を、トーレンスのTD126からTD127のようにしたら、どうなるか。
PD121の横幅は47.2cm。これが6cm程度広くなる。
これにより印象はどう変るか──、容易に想像がつく。

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