Date: 10月 17th, 2016
Cate: James Bongiorno
Tags:

GASとSUMO、GODZiLLAとTHE POWER(その11)

GASのGODZiLLAが、ボンジョルノ設計ではないことは、保護回路からも推測できる。
SUMOのパワーアンプは、基本的に保護回路はない。
GODZiLLAはしっかりした保護回路を搭載している。

この違いは、ボンジョルノのアンプ(設計)かどうかの判断基準といえる。

GODZiLLAもSUMOのアンプもバランス入力を持ち、バランス出力となっている。
ただ回路構成が基本的に同じかどうかはなんともいえない。

JBLのパワーアンプSE408S(SE400S)において差動回路が採用されて以来、
今日のアンプの大半は差動回路を採用しているといえる。

差動回路はふたつの入力を持つ。
出力もふたつある回路である。
つまり差動回路そのものがバランス回路といえるところがあるわけで、
それでも従来のアンプがアンバランス入力だったのは、
差動回路の片側の入力だけを信号用として使い、
もう片方の入力はNFB用に使われていた。

出力に関しては、ドライバー段、出力段をもう一組用意すればバランス出力を得られるわけだが、
少なくともコンシューマー用アンプではSUMOのTHE POWERの登場までなかった。
THE POWERは入力から出力まで差動回路によるバランス構成となっている。

バランス入力に関しては、マークレビンソンのML2が先に出ていた。
ML2の電圧増幅段も差動回路で、ふたつの入力をもち、
だからこそリアパネルにはLEMO(CAMAC規格)端子の他にXLR端子もついている。

通常の使用では反転入力をアースに落すことでアンバランス入力としている。
なので非反転入力をアースに落せば、ML2は反転アンプとなる。

ステレオサウンド 53号が面白いと思うのは、
特集でGASのGODZiLLA AとSUMOのTHE POWERが取り上げられていて、
さらに瀬川先生による4343のML2のブリッジ接続ドライヴの記事も載っていることである。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]