ボンジョルノのこと、ジャーマン・フィジックスのこと(続×五・余談)
いくつかの話から考えられるのは、
ボンジョルノの設計したアンプが故障しやすい、といわれるようになったのは、
GAS以降であること、そして日本において、とくにそうであることから、
回路そのものに原因がある、というよりも、むしろ作りに問題があったのかもしれない。
The Goldの中古を手に入れて、まずしたことは、バラせるところはすべてバラして、
丹念にクリーニングしたこと。
接点はもちろん、プリント基板も、行った。
そして、こわれても惜しくないスピーカーをつないで、一週間、その動作を見守っていた。
最初に電源を入れたとき、ボツッ、という音がした。
ファンの音も、けっこう耳障りだ。
でも、それ以外に、不安にさせる雑音は出てこない。
このとき接いでいたのは、けっこう能率が高いスピーカーだったけれど、問題はなさそうだ。
音を出す。
正直、すぐにでもメインのスピーカーシステム、このときはセレッションのSL600に接いで鳴らしたかった。
でもとにかく一週間は、サブスピーカーを鳴らして、様子をみることに決めていたので、がまん。
2日、3日と聴いていくうちに、SL600を鳴らしたい気持は高まっていく。
まったく安定している。
電源投入時のボツッ、という音も、ポツッにかわり、ポッになり、4日目ぐらいからはまったくしなくなった。
The Goldは出力にリレーがない。
保護回路といえば、電圧増幅段の入力のところにあるFETスイッチのみ。
出力段の温度が異常に高くなったときなどに、入力を遮断するくらい。
なのにまったく電源投入時の音がしなくなった。
ほぼ毎日使っていると、このノイズはしない。