オーディオの楽しみ方(つくる・その1)
今年6月にBOSEからBOSEbuild Speaker Cubeが出た。
ニュース系サイトのいくつかで記事になっていた。
ほとんど記事にもあったように日本では発売されていない。
でも検索すれば、いくつかのところで取り扱っている。
BOSEbuild Speaker Cubeのことは、すぐにでも書こうと思ったけれど、
どんなふうに書こうか考えているうちに、
そういえば、と思い出したキットがあった。
パイオニアが1974年か1975年ごろに出したPIM16KTである。
古くからのオーディオマニアならば、型番から、どんな製品(キット)なのか想像がつく。
PIM16KTは、16cm口径のダブルコーン・フルレンジユニットPIM16のキット版である。
スピーカーシステムを自作するためのキットではなく、
スピーカーユニットを自作するキットである。
価格は1975年の時点で1,720円、PIM16Aは2,600円。
1979年には2,100円、PIM16Aは2,600円で変らず。
このくらいの価格であれば中学生だった私にも買える。
買おうかな、と考えた。
けれどキットが2,100円で、
500円(二本だから1,000円だが)足すと完成品のPIM16Aが買える。
PIM16KTはPIM16Aをバラバラにしたものだった。
振動板、ダンパー、ボイスコイル(ボビン)、センターキャップ、フレーム、磁気回路、
ガスケット、ネームプレート、マグネットカバーなどからなる。
作業はほとんどが接着なのだが、正確に組み立てる自信がなかった。
PIM16Aよりもかなり安かったら手を出していたかもしれないが、
価格差がほとんどない、ということ、PIM16Aをそれほど欲しいとも思っていなかったので、
結局買わなかった。
いま思えば、買っておけばよかった、と後悔する気持がちょっぴりある。