日本のオーディオ、これから(ヤマハNS5000のこと)
関東地方は梅雨明けしていないが、すでに夏である。
2016年夏に、ヤマハのスピーカーシステムNS5000は登場する、と昨秋発表されている。
もうそろそろオーディオ店の店頭に並ぶであろう。
生産ラインにすでにのっているはずだ。
つまり最終的な形に仕上がっている、ということである。
私がNS5000の完成した音を聴けるのは、
今年秋のインターナショナルオーディオショウのヤマハのブースになる。
まだ登場していない製品の音について書くことはこれまで避けてきた。
でも、NS5000についてだけは書いておきたい。
それは不安が大きいからである。
昨秋のインターナショナルオーディオショウで、NS5000の試作品の音が鳴っていた。
私はひさしぶりに期待のもてる国産スピーカーの登場だという予感がして、嬉しくなった。
ただインターネットでみかけるNS5000の評価は芳しいものではなかった。
ヤマハがなぜ半年以上も前に、試作品を多くの人に聴かせたのか。
その本当の意図は推測するしかないが、
聴いた人の評価を集めて最終的な音づくりをやるとしたら、そんなことはやめてほしい、と思っていた。
先日、親しい友人と会って話していた。
ヤマハのNS5000のことを話題に出した。
彼の友人が、最終モデルと思われるNS5000を聴いた、ということだった。
彼の友人とは面識がないが、どういう人なのかは知っている。
信頼できる耳の持主である。
あくまでも親しい友人を通しての話であることはことわっておくが、
どうも芳しくなかったようだ。
彼の友人がどういう音の表現をするのかわからないが、
あいだに親しい友人が入っているから、彼なりの翻訳が加わっているから伝わってくることがある。
その感触からすると、昨秋のNS5000の印象からずいぶん違った音に仕上がっているように感じた。
もっとも危惧していたことになりそうな予感とともに、その話を聞いていた。
私がここでこんなことを書いたところで、NS5000の音がこれから変ることはない。
どう仕上がっているのだろうか。