Date: 7月 25th, 2016
Cate: 世代
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世代とオーディオ(JBL SE408S・その12)

SE401とSE408Sは共通のダイキャストフレームを採用しているため、
コンストラクションは基本的に同じである。

中央にアンプ部があり、これを挟むように片側に電源トランス、
反対側に整流ダイオード、平滑コンデンサーが配置されている。

SE401ではインターステージトランスがあるため、
平滑コンデンサーのブロックに、このトランスはまとめられている。

それ以外にも違いはある。
アンプ部のプリント基板の取り付け方が違う。

SE401ではイコライザーボードを含めて、増幅回路の基板も垂直配置になっている。
SE408Sではイコライザーボードは垂直だが、増幅回路の基板は水平配置に変更されている。

SE408Sでは電源回路は左右共通になっているが、
コンストラクション的にはデュアルモノーラルコンストラクションになっている、といえる。
ステレオアンプとして見た場合、SE401とSE408Sのこの違いはかなり重要な意味をもつ。

回路構成が変ったこともあってだが、
SE408Sはアンプとしてうまくまとめられている。
SE408Sそのものがアンプユニットといえる面をもっている。

SE408Sのコンストラクションは、ダイキャストフレームにヒートシンクを兼ねさせることを含め、
高く評価したいのだが、だからといって問題点がないわけでもない。

まず重量物の電源トランスが片持ちになっている。
このことは平滑コンデンサーに関してもいえる。

現代アンプの、よく考えられているコンストラクションを見た目には、
SE408Sの構造から来る問題点は、少なからず音に影響を与えていることは容易に想像できる。

では電源トランスが片持ちにならないように、反対側になんらかのフレームを用意するのか。
それはみっともないことになる。
解決方法は意外に簡単である。

SE408Sを水平に設置するのではなく、垂直に設置すればいいだけだ。
ダイキャストフレームがフロントではなく、ボトムになるようにする。
こうすることで電源トランスもコンデンサーも垂直配置になるし、
増幅回路の基板に関しても、水平配置では、片チャンネルの基板が下側にくるため、
左右チャンネルの条件があまり等しいとはいえなかったが、垂直設置にすれば、
増幅回路の基板も垂直になり、左右チャンネルの条件はそうとうに等しくなる。

SE408Sを垂直設置した音はまだ聴いていないが、
水平配置よりも音場の拡がりは増すはずだし、
帯域バランスもより低域がしっかりしてくるものと予想できる。

それに垂直設置したときのSE408Sは、まさにプロ用アンプモジュールそのものに見えてくる。

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