Date: 7月 22nd, 2016
Cate: 世代
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世代とオーディオ(JBL SE408S・その10)

最初、この項のタイトルは「世代とオーディオ(JBL SE408S)」ではなく、
「世代とオーディオ(JBL SE401)」だった。
公開して一時間ほどして、SE401をSE408Sに変えた。

一度公開したタイトルを変えるのはあまり気がすすまないから、
そのままにしておこうかと思ったが、
SE401の音を私は聴いたことがないし、
私にとって、この時代のJBLのアンプの音は、SE408Sになってからのものであるから、
SE408Sに変えてしまった。

SE401の音はどんなだったのだろうか。
ステレオサウンド 38号「クラフツマンシップの粋(2)」の中で、
岩崎先生は次のように語られている。
     *
 僕が最初にSG520を入手した時に一緒だったのがトランス付きのSE401だったのですよ。いまにして思うと残念だったのだけれども、その頃にすれば、入力トランスが付いているということだけで、割と古い設計の暗譜なんだなと思って、かなり抵抗があったわけですよ。その上、二、三回トラブルをおこしたものだから、手離してしまったわけですけれども、非常におとなしい音だった記憶があるのです。わりとおっとりした音でしたね。低音の感じも高音の感じも、SG520にみられるように、いわゆるワイドレンジという雰囲気ではなくて、相当ナロウレンジだという意識をいまだに持っているのですよ。
     *
山中先生も《音の感じは全くその通りでしょうね》と語られている。
おもしろいのは、SG520も、最初はSE401の音に近かったということだ。
このことも「クラフツマンシップの粋(2)」の中に出てくる。
     *
山中 しかし一番最初の頃のSG520はあまり広帯域な感じではなかったでしょう。
岩崎 そうですね。いわゆるウォームトーンという感じ、高い方がダラ下りになっているような音でしたね。
山中 それが、実際に製品が売られるようになってからすぐに、ワイドレンジで非常にフラットな感じの音に変わりましたね。
岩崎 おそらく、使っているトランジスターが少し変わったのだと思いますよ。
     *
ということはごく初期のSG520とSE401のペアが聴かせる音と、
その後のSG520とSE408Sのペアが聴かせる音は、ずいぶん違っていたことになる。

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