Date: 7月 11th, 2016
Cate: アナログディスク再生
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私にとってアナログディスク再生とは(デザインのこと・その36)

いまから20年ほど前は、日本でもMac World Expoが毎年開催されていた。
ある年のことだ。会場に着き、ブースを廻っていたときにパッと目に飛び込んできたモノがあった。
マウスだった。

どのブースだったのかはもう憶えていない。
そう大きくはないブースだったと思う。
ウィンドウズ用のマウス(Macでも使用可能)の新型が展示してあった。
ウィンドウズ用だから2ボタンで、マウスの中央にスリットが入っている。

さらにこのマウスには、スクロール用のホイールが新たについていた。
Mac World Expoの会場で、こういうマウスが世に出ていたことを知った。
そして、こんなモノを売っていていいんだろうか、とも思っていた。

そのマウスをしげしげ眺めて、そう感じたわけではなかった。
目に入ってきた瞬間に、そう感じた、「なんとヒワイなんだろう」と。
だから、こんなモノを売っていいんだろうか、と思ったわけだ。

フィデリティ・リサーチのFR7が男の性的なものを連想させるとすれば、
そのマウスは女の性的なものを連想させる、というか、
FR7よりも、もっと直接的にも感じた。

驚きのあまり、一緒に来ていた友人に「どう思う?」ときいてしまった。
そんなふうに捉えるのはお前ぐらいだよ、という返事だった。

そうかもしれないと少しは思っていても、
それにしても、なぜ、こんなふうに感じさせるのかを思っていた。

スクロール用のホイールがあれば便利なのはすぐにわかる。
問題は、デザインにある。
こういうのはデザインなのだろうか。

くり返すが性的なこと・ものを連想させるのが下品で悪いとはまたく思っていない。
けれどどこかあからさまで、安直とでもいおうか、つまりは何かが決定的に欠けているから、
見る人によってはそう見えてしまうのかもしれない。

もっとも、見る私の方に、何かが欠けているという可能性もあるけれど。

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