Date: 7月 4th, 2016
Cate: 試聴/試聴曲/試聴ディスク
Tags:

音の聴き方(マンガの読み方・その4)

電車に乗っていると、スマートフォンでマンガを読んでいる人が増えていることに気づく。
20年くらい前だろうか、マンガが文庫本でけっこうなタイトル数が出ていた時期がある。

文庫本だから、本のサイズは、いわゆるマンガの単行本よりも小さくなる。
単行本は、そのマンガが最初に掲載された週刊誌、月刊誌よりも小さい。
スマートフォンは文庫本よりも、さらに小さいわけだから、
掲載誌のサイズからすれば、ずいぶんと小さくなったものだ、となる。

しかも紙の本は開いて読むから、見開き(二ページ)表示だが、
スマートフォンでは一ページ表示が基本となる(見開き表示も可能だが)。
そう考えれば、かなり小さい。

そういう環境で、自分の描いたマンガを読んでほしくないというマンガ家はいる。
わからないわけではないが、だからといって電子書籍化されたマンガを、
ここにあてはめてしまい、マンガは紙の本で、という意見はどうかと思う。

スマートフォンは確かに小さいがズームは可能だし、ズームして読むのは邪道ならば、
もっと大きなタブレットもあるし、パソコンの、もっとサイズの大きなディスプレイで読むことができ、
そうなれば電子書籍のマンガも見開き表示が基本となる。

こんなことを書いているのは、電子書籍化は、マンガのひとつの理想かもしれないからだ。
紙の本は、必ず湾曲している。
マンガが印刷されている紙がフラットであることはまずない。
手に取って読んでも、本の上に置いていても湾曲している。
文庫本も単行本も掲載誌も、である。

マンガ家が描いている紙はフラットである。
マンガが電子書籍になって、初めて読み手側もフラットで接することができるようになった。
このメリットは、マンガにとって大きいと思うし、
電子書籍化にあたって、小説とマンガとの違いにもなってくる。

そして電子書籍化されたことで、読み手側がサイズを選択できるようになった。
これまでは出版社側が提供するサイズしかなかったのが、
ハードウェアさえ揃えれば、自分に適したサイズを選択できる。

このことは、特にマンガの読み方に慣れていない人にとって大きなメリットのはずだ。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]