Date: 6月 19th, 2016
Cate: ステレオサウンド
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ステレオサウンドについて(その41)

当時は気づきもしなかったし、だから考えもしなかったけれど、
ステレオサウンド 49号の特集が「Hi-Fiコンポーネント《第1回STATE OF THE ART賞》選定」が、
もし違うタイトルだったら……、49号に対する印象は変ってきたと思う。

《STATE OF THE ART賞》はステレオサウンドが初めて行なう「賞」である。
オーディオ雑誌では、すでにラジオ技術がコンポグランプリを毎年行なっていた。
スイングジャーナルでは、毎年レコードのに賞を与えていた。

ラジオ技術のコンポグランプリが生れてきた背景は、
ステレオサウンドを離れてけっこう経ったころに知った。
そういう経緯で生れてきたのか、と思いながらも、
それが一回で終らずに続けられるようになったのは、それだけの影響があったためだろう。

影響があれば、出版する側にもメリットはある。
ならば他の出版社も、同じことをやろうとする。

ステレオサウンドの《STATE OF THE ART賞》も、そう捉えることができる。
けれど、少なくとも当時は、そんな印象は受けなかった。

それはコンポグランプリの事情についてほとんど知らなかったこともあるが、
それ以上に《STATE OF THE ART賞》という名称にある。

もしこれが、いまと同じ《ステレオサウンド・グランプリ》だったら、
こちらの印象は違ったものになっていたはずだ。

“State of the Art(ステート・オブ・ジ・アート)”という、
うまく日本語に訳せない言葉だからこそ、49号は成功した、といえる。

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