Date: 1月 21st, 2011
Cate: 4343, JBL
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4343とB310(もうひとつの4ウェイ構想・その5)

昨秋登場したJBLの3ウェイ・スタジオモニターの4365の評価は高い。

見た目のプロポーションは決していいとは思っていないが、音は、うまくまとめられている。

オーディオ機器のプロボーションは、とても大事であって、ときに仕上げよりも気になることがある。
たとえば、最近の製品でいえば、ラックスのSQ38uと同じくラックスの新しいアナログプレーヤーのPD171。

この2機種に関しては、デザインが、というよりも、プロポーションがおかしい、と思う。
どちらもずんぐりして、鈍重な感じが漂っている。
プリメインアンプとアナログプレーヤーという、どちらも必ず頻繁に手をふれるもの。
目につくところに、どちらも置くモノにも関わらず、
なぜあえて、こういうプロポーションにしたのだろう……。

しかもどちらも型番からわかるように、以前のラックスを代表してきたモノである。
とくにPD121は、木村準二氏による素晴らしいデザイン(瀬川先生のデザインと勘違いされている方が多いけれど)。

テクニクスのSP10と同じモーターを使いながら、SP10のすこし野暮ったいデザインと正反対の、
あれだけ洗練されたデザインに仕上げたのと較べると、
同じメーカーのアナログプレーヤーとは思えないほど、
あえていえば、あの艶めいた漆黒のレコード盤を演奏するものとは思えない野暮さである。
PD121の洒落気は、みじんもない。

SQ38uについても同じだ。
なぜ同じ型番で、ああいうふうにしてしまったのだろうか。
まだ別の型番、それもSQ38をまったく連想させないような型番だったら、まだしもなのに。

その、大切なプロポーションで不満を感じる4365だが、音を聴くと、
もうJBLは4ウェイをつくることはないんだろうな、と感じてしまう。

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