4343とB310(もうひとつの4ウェイ構想・その4)
瀬川先生の「本」づくりで、けっこうな量の文章を入力したが、
意外にもJBLのユニットの音質そのものについて書かれているものは、少ない。
スイングジャーナル、1971年8月号とステレオサウンド 35号、ベストバイの特集の中に見つかるくらいだ。
ステレオサウンドのベストバイは、いまと違い、スピーカーユニットも選ばれている。
フルレンジ、トゥイーター、スコーカー、ウーファー、ドライバー、ホーンと分けられ、
それぞれの中から選ぶという形だが、
フルレンジ、トゥイーター、スコーカー、ウーファーではJBL以外のユニットも瀬川先生は選ばれているが、
ことドライバーに関してはJBLだけ、である。
ウーファーではアルテックの515Bについて書かれているのに、アルテックのドライバーは選ばれていない。
エレクトロボイスもヴァイタヴォックスのドライバーについても、同じだ。
だから当然ホーンも、JBLだけの選択となっている。
しかもJBLのドライバーも、プロ用の2400シリーズのみの選択だ。
(ウーファー、トゥイーターに関しては、JBLのコンシュマー用も選ばれている)
2420、2440、2410の3機種だけ。
おもしろいことに、この3機種は、岩崎先生も選ばれている。
この3機種については、それぞれ瀬川先生の書かれたものを読んでいただきたいが、
2440のところには、やはり「2420より中〜低域が充実する」と書かれている。
反面、2420よりも「中〜高域」で少しやかましい傾向」とある。