オーディオと「ネットワーク」(編集について・その18)
別項で、ステレオサウンドの幕の内弁当化は47号からはじまった、と書いた。
このことについては追々書いていくが、
雑誌は弁当に喩えられるのだろうか、このことを考えてみる必要はある。
雑誌を弁当に喩えたのは私ではなく、ステレオサウンドの原田勲氏である。
いまから30年ほど前に聞いている。
30年という時間が経っているから、
いまも原田勲氏が自社の雑誌を弁当として考えられているのかはなんともいえない。
いまもそうかもしれないし、まったく別の捉え方をされているかもしれない。
けれど現在のステレオサウンドを見ると、確実に幕の内弁当であることは事実である。
今週の金曜日(25日)は、KK塾の七回目である。
講師は松岡正剛氏。
編集工学研究所所長である。
編集工学という表現。
このことばを目にすると、オーディオにおける編輯について考える。
実際の本の編集だけではなく、オーディオそのものにも編集工学といえる面があるようも感じる。
録音側で行われている編集とは違う意味合いでの「編集」が、
再生側のオーディオにもある。
編集はもともと編輯と書いていた、と辞書にはある。