Date: 1月 23rd, 2016
Cate: ロングラン(ロングライフ)
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ロングランであるために(信頼性のこと・その2)

ヴィシェイ(Vishay)の抵抗のことを知ったのは、無線と実験でだった。
1980年ごろだっただろうか。

ヴィシェイの抵抗もMIL規格だったはずだが、
それだけにとどまらず宇宙開発にも使われている、ということだった。

それまでの一般的な抵抗の形が円筒状で両端からリード線が出ていたが、
ヴィシェイの抵抗は大きく違っていた。
価格も高価だった。

箔抵抗ということもあって、小さな四角形のプレート状であり、リード線は下部から出ていた。
抵抗本体は完全な四角形ではなく、下部の両端に小さな出っ張りがある。

この出っ張りがあることでプリント基板にヴィシェイの抵抗を取りつけると、
プリント基板との間に隙間が出来る。
出っ張りがなければ、抵抗とプリント基板とがくっつくように取り付けられるし、
浮かすことも出来る。

抵抗とプリント基板とをくっつけたほうが、なんとなく安定しそうな気がするが、
実際には小さな出っ張りによって浮かすこと(出っ張りは基板と接触している)で、
ロケット打ち上げ時にかかる高Gに耐えられるということだった。

つまり出っ張りまでプリント基板から浮かして取りつけるのは間違った使い方、
間違ったがいいすぎならば、メーカー指定から外れた使い方ということになる。

当時、このことに関する記事を読んで、高い信頼性の実現のためには、
抵抗体そのものだけでなくパッケージも同じように重要であるだけでなく、
指定された通りの使い方をしなければならないことの大事さを学んだ。

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