Date: 1月 16th, 2016
Cate: Noise Control/Noise Design
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Noise Control/Noise Designという手法(その41)

伊福部達氏の講演の二、三年前に、ある記事を読んでいた。
人工内耳の記事で、2002年6月に公開されている。

この記事は、ある意味衝撃だった。
微弱な雑音を耳がつくり出している、ということ、
人工内耳に適切な雑音を加えることで、
聞き取れる音の領域が拡がる、ということもだ。

われわれ人間はノイズがまったく存在しない空間では生きられないのかもしれない。
なんらかのノイズを必要としているのかもしれない。

究極のS/N比は無限大であり、
ノイズが完全になくなってしまえば(0になってしまえば)、理屈としては無限大になる。
それが実現できたとして、快適といえる空間なのか、
人にとって自然といえる環境なのか。

別項で、女優の市毛良枝さんの記事のことを書いた。
週刊文春に載っていた記事で、住いに関するものだった。

バリアフリーの高層マンションに引っ越したものの……、という内容だった。
高層階になるほど種々の雑音から隔離されるような環境になる。
そのことで市毛良枝さんのお母さまは元気をなくされていった。
結局、一戸建ての家に引っ越したところ元気を取り戻された、と記事にはあった。

ノイズについて考えさせられるきっかけは、いくつかあった。
けれど、それがうまくつながっていかなったのが、伊福部達氏の講演がきっかけでつながりはじめた。

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