Date: 1月 17th, 2016
Cate: Noise Control/Noise Design
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Noise Control/Noise Designという手法(その42)

ノイズに関することでいえば、今月6日に行ったaudio sharing例会での音の変化もそうである。
アルテックのホーン811Bにあることを施した。
実に簡単なことだけど、その効果(音の変化)は大きかった。

別項ですでに書いているように、
その時かけていたアナログ録音のテープヒスの聴こえ方が、ノイズリダクションをいれたように変った。

テープヒスが耳につかなくなっただけではない。
楽器の音色、人の声も変って聴こえてくる。

たとえばグレン・グールドのブラームスの間奏曲集は、
そのままで聴くと、あきらかにピアノの音色が変化しすぎている、と感じていた。

11月に初めて聴いたときからそのことは感じていた、
原因がどこにあるのかはおおよそ見当がついていた。

ここでのピアノの音色の変化は、
フレディ・マーキュリーの声の変化にもあらわれている。

ただしすべての楽器、人の声すべてで、ここまではっきりと音色の変化があらわれるとはかぎらない。
もちろんすべての音色が変化しているのだが、比較的はっきりとわかりやすく出る例と、
そうでない例とがある。

この種の音色の変化は、以前も体験している。
ソニー・ロリンズの吹くテナーサックスが、アルトサックスのように聴こえることもある。

そのスピーカーも鉄板も使っていた。
叩けば、いかにも鉄板の音がしてくる。
なんらダンプされていないスピーカーだった。

鉄のもつ固有音(これもノイズのひとつである)が、
楽器の音色を時として大きく左右することがある。
なにも鉄に限らない。

どんな物質にも固有音がある。
種々雑多な固有音というノイズを、つねに聴いている。

audio sharing例会で私がやったことは、ノイズコントロールの手法のひとつである。

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