Date: 1月 16th, 2016
Cate: バスレフ(bass reflex)
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バスレフ考(その8)

ステレオサウンド 47号の時点では、JBLの4344は登場していない。
47号以降、ステレオサウンドに近接周波数特性が載ったことはない。

4344の近接周波数特性があれば、4343のそれと比較できる。
4344と4343のエンクロージュアの寸法は同じである。
エンクロージュア内部で発生する定在波も、ほぼ同じとみていい。

4343ではフロントバッフル下部左右に一つずつあったバスレフポートは、
かなり上部に移動し、しかも片側に寄り縦に二つ並んでいる。

これだけポート位置が大きく移動すると、
バスレフポートの近接周波数特性は違ってくる。

エンクロージュア内部の定在波が同じでも、
バスレフポートが定在波の節のところに位置していれば、
定在波の影響の度合に変化が生じる。

4343ではフロントバッフル下部に左右対称の位置にあったため、
右側のポートであろうと左側のポートであろうと、
その近接周波数特性には変化はないはずだが、
4344のように上下位置の違いがあると、大きな違いではないだろうが、
それぞれのポートの近接周波数特性には違いが生じるはずである。

同じことはポートの長さに関してもいえる。
フロントバッフルにおけるポートの位置は、
上下方向と左右方向に関係してくるが、
エンクロージュアは立体だから奥行きがある。

奥行き(前後方向)に発生する定在波に関しては、ポートの長さによって、
節のところにくるかどうか変化してくるからである。

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