第54回audio sharing例会のお知らせ(日本のオーディオと平面振動板スピーカー)
7月のaudio sharing例会は、1日(水曜日)です。
テーマを何にしようかと迷っていた。
いくつか候補はあった。
その中で選んだのは、1970年代の終りごろから流行となっていった平面振動板スピーカーである。
いまモニタースピーカーについて書いている中で、エスプリ(ソニー)のAPM6を取り上げている。
いま改めてAPM6を見直していると、当時は気づかなかったことがいくつも出てくる。
当然といえば当然である。
APM6が登場したころ、私は18だった。いまは52。
あのころと同じ見方しかできなかったら、バカである。
平面振動板が流行りだしたころ、
日本のメーカーはすぐに流行に飛びつく、といった批判があった。
たしかにいくつものメーカーが平面振動板スピーカーを出してきた。
だが改めて、これらの平面振動板スピーカーを見直すと、
むしろ通常のコーン型、ドーム型を使ったスピーカーよりも、
ずっとメーカーならではの特色が出ている、といえる。
コーン型ユニットならば、
振動板の材質や頂角、カーヴドコーンかストレートコーンか、エッジの種類はなにか、
そういった細かな違いはある。
それでもコーン型ユニットの基本的構造はどのメーカーも同じである。
けれど平面振動板のスピーカーは違っていた。
表から見ているだけでは、どれも平面振動板であっても、
ユニットの裏側を見れば、コーン型ユニットよりも、構造の違いがはっきりとしている。
残念なことに日本のオーディオメーカーは平面振動板をやめてしまったといえる。
もしあと10年続いていたら……、といまごろおもっている。
遅すぎるのはわかっていても、
それでもあの時代の平面振動板スピーカーと日本のオーディオについては、
きちんと捉えなおし考え直す必要がある。
場所もいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。