the Review (in the past)を入力していて……(続×十四・作業しながら思っていること)
オーディオアンプは、金属のかたまりといえる。
鉄であったりアルミであったりする。
そこに木が加わることがある。
ウッドケースやサイドのウッドパネルである。
なぜ木を使うのか。
金属からなるアンプの質感を少しでもやわらげるためなのか。
部屋とのインテリアを考慮してのことなのか。
それにしては少々安易すぎる気が、ずっと以前からしていた。
そういえば昔のエアコンは木目のモノが多かった。
もちろん木を使っていたわけではなく、いわゆる木目シートだった。
まだエアコンではなくクーラーと呼ばれていた時代のことだ。
この時代は暖房機能はなく冷房機能だけだったように記憶している。
なぜ、あの頃のクーラーは木目にしていたのだろうか。
たとえば、それがラックスのアナログプレーヤーのPD121のように、
木目の美しさを活かしながらも、実際に使われたのは天然木ではなくプリントであった例のように、
天然木を使わずとも木目の美しさを活かす外観にはできたはずである。
けれど実際のクーラーは、木目にしておけばいいでしょう的なところが、
誰の目にも明らかだった。
オーディオ機器の場合、クーラーほどひどくはないと思っているが、
それでも安易だな、と感じる例の方が残念ながら多い。
そんな私だったけれど、当時、いいな、と思ったモノのひとつに、
ダイナコのパワーアンプMark VIがある。