「正しい音とはなにか?」(映画「セッション」を観て)
昨日、映画「セッション」(原題:WHIPLASH)を観てきた。
インターネットで検索すると、賛否両論あることがわかる。
否定的な意見を読んで、観る気が失せた、という人もいるだろう。
けれど、予告編をみて、少なくとも何かを感じた人ならば、ぜひ映画館に足を運んで観てほしい、と思う。
予告編で、観たいと思った人もいれば、逆の人もいるだろう。
どちらにしても、なにかを感じたから、観たい、観たくない、ということになるわけで、
ならば観てほしい。そういう映画だった。
観たいと思った人が、良かったと思うかどうかは保証できないし、
観たくないと思った人が、観て良かったと思うかもしれない。
人それぞれだから、
この映画に対して否定的なことをいっている人が正しいとか間違っているとか、
絶賛している人がどうであるとか、そんなことは気にすることはない。
予告編でなにかを感じたなら、少なくともこのブログを読んでいる人は、
オーディオ、音楽に関心のある人なのだから、大きなスクリーンで観てほしい。
観れば、観た人同士で語りたくなる映画である(少なくとも私にとっては)。
だから、ここでもあれこれ書きたい気持はあるが、
そのためにはどうしてもストーリーについて触れざるを得ない。
公開されて一週間の映画だし、観ていない人の方が多いのだから、あえて書かない。
同じようにジャズをテーマとした映画に、日本の「スウィングガールズ」がある。
楽しい映画だった。けれど細かなストーリーはもう忘れてしまっているし、
この映画について観たもの同士で何かを語りたいとは特に思わなかった。
私にとって、「楽しかった」で済んだ映画だった。
「セッション」は語りたくなる。
いまもステレオサウンドの編集者だったら、
この映画で記事が一本つくれる、と思った。
8ページくらいの記事を、「正しい音とはなにか?」というテーマとあわせて構成できる。
そんなことを考えさせてくれる映画でもあった。