Date: 2月 17th, 2015
Cate: 公理
Tags:

オーディオの公理(その6)

マイケルソン&オースチンからも、管球式のコントロールアンプTVP1が出た。
価格は330,000円。TVA1とペアとなるコントロールアンプというよりは、
TVA1の姉妹機TVA10(440,000)とペアとなるモノという感じだった。

1982年にTVP1の上級機TVP-X(570,000円)も登場した。
これがTVA1とペアになるわけだが、どちらもあまり話題になることはなかった。

1981年のステレオサウンド別冊「’81世界の最新セパレートアンプ総テスト」でも、
マイケルソン&オースチンのパワーアンプは取り上げられている。
けれど1979年発売のTVP1は登場していない。

「’81世界の最新セパレートアンプ総テスト」では、コントロールアンプ、パワーアンプを、
それぞれリファレンスアンプ(マッキントッシュのC29とスレッショルドのSTASIS1)と組み合わせて試聴、
さらに純正ペアでの試聴も行っている。
にも関わらず、マイケルソン&オースチンはパワーアンプの三機種のみだった。

まだ読者だった私は不思議に思っていた。
不思議に思った人は多いと思う。

そういうことだったのか……、とわかったのはステレオサウンドで働くようになってからだった。
マイケルソン&オースチンは、パワーアンプを得意とするメーカーであり、
コントロールアンプに関しては不得手だったメーカーである。

直接比較することはなかったけれど、アメリから登場した新しい世代の管球式コントロールアンプとは反対に、
マイケルソン&オースチンは、古めかしい印象を音に残したままだった。

とはいっても、アメリカの新しい世代のコントロールアンプはノイズに問題のあるモノがいくつかあった。
残留ノイズが耳につくレベルであり、
この点に関しては古い世代(つまりマランツやマッキントッシュなど)よりも、悪いという印象が残る。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]