Date: 10月 15th, 2010
Cate: 4343, JBL
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4343とB310(その14)

ミッドバスとミッドハイ間もマルチアンプドライブする理由として、
自作の場合、失敗が少なくなるから、とされている。

マルチアンプドライブはたいへんそうに思えるが、自分だけのスピーカーシステムを構築していく上では、
マルチアンプの方がネットワークでやるよりも、やりやすい面がある。

たしかにパワーアンプの台数は増え、システム全体の規模は大きくなるが、
スピーカーの設計・調整に必要なクロスオーバー周波数の設定、スロープ特性の設定は、
エレクトロニッククロスオーバーネットワーク次第のところが多少あるものの、
自由度は比較にならないほど高く、試行錯誤もどれだけでも可能になる。

LCネットワークの設計ではスピーカーユニットのインピーダンス特性にも十分な配慮が必要となるが、
マルチアンプドライブでは無視できる。
そしてクロスオーバー周波数もツマミひとつで自由に変えられる。
できれば、クロスオーバー周波数ではなく、
それぞれのユニットのカットオフ周波数が個別に設定できるもののほうが、ずっといい。

たとえばウーファーのハイカット周波数を200Hzにしたからといって、
なにもミッドバスのローカット周波数も200Hzに合わせなければならない、というものではない。
200Hzでうまくいくこともあれば、250Hzにしたほうがよかったり、
さらには300Hzにして、スロープ特性も変えてみたほうがいいこともある。
もっといえばミッドバスのローカットを200Hzよりも低い値にして、オーバーラップさせるのもあり、だ。

こういったことをLCネットワークでやろうとすると、コイルやコンデンサーをいくつも用意して、
そのたびにネットワークをつくりかえる手間がかかる。

それにこまかいことを書けば、つくりかえるたびにハンダづけをやりなおしていたら、
熱によって部品は、多少なりとも劣化していく。そのたびに新品の部品を購入する……。
そうなると、意外にもマルチアンプドライブの方が最終的な費用は抑えられることもあろう。

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