Date: 10月 14th, 2010
Cate: 4343, JBL
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4343とB310(その12)

16cmのフルレンジならば2kHzあたりぐらいまで、
20cmかそれよりも口径が大きくなると、1kHzよりもすこし上の周波数まで、ということになる。

それより上の帯域に、瀬川先生はJBLの175DLHを選択されている。
ただし175DLHでは中低音域とのつながりには問題はないものの、最高音域がそれほどのびていない。
その足りないところ(8kHz以上)を、スーパートゥイーターに受け持たせる。

瀬川先生の4ウェイ・システムを簡単に説明すると、こんなところになる。
実際にこの構想による4ウェイ・システムを使われていた(試されていた)時期がある。

スピーカーユニット、各帯域でいろいろ試されたようで、
ウーファーはパイオニアのPW38A、JBLのLE15A、
ミッドバスには、ダイヤトーンのP610A、ナショナル8PW1(のちのテクニクス20PW09)、
フォスター103Σ、ジョーダンワッツのA12(モジュールを収めたシステム)の二段積重ね使用、など。

ミッドハイは175DLHで固定、スーパートゥイーターにはテクニクスの5HH45、ゴトーユニット、
デッカ・ケリーのリボン型、JBLの075などだ。

ただ当時は、スピーカーユニットの数はそれほど多くなかったこともあり、
瀬川先生の構想にぴったりと合致するものが少なかったのが関係して、
どうしても各メーカー、各国のユニットの混成部隊になり、音のバランスではうまくいっても、
音色のつながりでうまくいかず、結局、ワイドレンジということでは多少の不満を感じながらも、
総体的な音のまとまりの良さで、JBL指定の3ウェイ(LE15A、375+537-500、075の組合せ)にされている。

私が、この瀬川先生の構想を読んだのは、High Technic シリーズのVol. 1だから、1978年。
このころ単売されているスピーカーユニットの数は多かった。
瀬川先生も、適したユニットが増えている、と書かれている。
だからこそ、もういちど、この構想について書かれたのだろう。

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