妄想組合せの楽しみ(その27)
「確信していること」を書きながら、パラゴンの組合せのことも考えている。
瀬川先生のパラゴンの組合せは、「コンポーネントステレオのすすめ(改訂版)」のなかにある。
ひとつは、「コンポーネントステレオの価格をしらべる」という項目の中での、
豪華な組合せ例としてあげられている。
アンプはマッキントッシュのC28とMC2300のペア。
パラゴンにマッキントッシュという組合せでは、へたをすると図太い大柄なグラマーに音になりかねないのを、
適度におさえるために、カートリッジにはB&OのMMC4000を選択されている。
多少、この組合せは、話のネタ的なところがある。
もうひとつは、「特選コンポーネント28例」のなかにある。
こちらの組合せは、本気だ。
コントロールアンプはマークレビンソンのLNP2L、組み合わせるパワーアンプはSAEのMark2500。
このころの瀬川先生の常用(愛用)アンプだ。
アナログプレーヤーは、ラックスのPD121にSMEの3009/S2 Improved。
瀬川先生のこのころのメインのプレーヤーはEMTの930stだったが、
カートリッジを交換して楽しまれたりテストされたりするために、
もう一台、PD121にオーディオクラフトのトーンアームをとりつけたモノを使われていた。
スピーカーシステムが4341からパラゴンになっただけで、
ほかは愛用されていたシステムそのものをもってこられている。
この組合せについては、こう書かれている。
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その豪華で豊かな音質に加えて、パラゴンのもうひとつの面である、どんな細かな音にも鋭敏に反応するおそろしいほどのデリカシーを生かすには、ここにあげたようなマークレビンソンのコントロールアンプにSAEのパワーアンプ、という組合せが最上だ。現にこれは私の知人が愛用しているものとほとんど同じ実例といってよい。
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いま、瀬川先生だったら、どんな組合せをつくられるだろうか。