Date: 10月 7th, 2014
Cate: 試聴/試聴曲/試聴ディスク
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音の聴き方(マンガの読み方・その3)

四コマ・マンガと複数頁にわたるマンガの違いがあるとしたら、
コマ割りだと思う。

四コマ・マンガはその名の通り四つのコマしかない。
しかもコマの大きさは同じで、コマの形も同じである。

複数頁にわたるマンガ(面倒なのでマンガと略す)の場合、
一ページ当たりのコマ数に、何コマまでという決りはない。
二ページ見開きで一コマというものから、こまかくコマ割りしてあり十コマ以上ものも珍しくない。
しかもコマの大きさ、形も実にさまざまである。

コマの形はたいていは長方形だが、正方形である場合もあるし、
長方形でも縦横の比率が大きく違う場合もある。
台形や三角形のコマもある。

四コマ・マンガではコマの枠線は必ず描かれているが、
マンガの場合、コマによっては枠線を省略していることもある。

そういうマンガの読み方とは、どういうことなのか。
ひとつ言えるのは、右頁の上段右端のコマから読みはじめる、ということぐらいである。
コマの進み方も、場合によって違ってくる。

私が読んできたなかで、こんなコマ割りもあるのか、と感心するのが多かったのは、石森章太郎のマンガだった。
当時読んでいたのは、サイボーグ009、仮面ライダー、人造人間キカイダーなどだ。

これらのマンガのコマ割りは、それまでのマンガの通例からは大きく離れていることもあった。
初めて見るコマ割りも少なくなかった。

そういうコマ割りでは、コマの順序という決り事に捕われていては、戸惑うばかりではないだろうか。

マンガは二ページ、もしくは一ページ全体をまず見ることから、読むことは始まるといえる。
つまり最初から右頁の上段右端のコマを凝視してしまっては、
マンガを読むという行為を強く意識してしまうような気がする。

理解しようと凝視すればするほど、難しくなっていくから、
文字から先に読んだらいいのか、絵を先に見たらいいのか、ということになるのではないだろうか。

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