Date: 10月 2nd, 2014
Cate: イコライザー
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私的イコライザー考(音の純度・その1)

周波数特性を電気的に変化させるイコライザーの類を毛嫌いする人は、いまも昔もいる。
その理由として、必ず出てくるのが「音の純度が低下する」ということだ。

グラフィックイコライザーにしろパラメトリックイコライザーにしろ、
システムに追加することで、信号はそれまでなかった回路を通過することになる。

音の純度、それに鮮度も低下するから、余分(ほんとうにそうだろうか)なモノは挿入しない、
そういう考え方は、絶対的に正しいように思える。

どんなに電子回路技術が進歩しようと、イコライザーのために必要な回路がシステムに挿入されれば、
まったく音が変化しない、ということはありえない。

ずっと以前のイコライザーよりも、いまのイコライザーは進歩しているといえ、
イコライザーをシステムに追加するにはケーブルも余分に必要になる。
接点も増える。
そういったことも含めて音の純度・鮮度は、(わずかとはいえ)確かに低下する。

とはいえ、これはあくまでも電気的・電子的な音の純度である。
スピーカーから出てくる音としての純度とは、必ずしも同じとはいえない。

でも、イコライザーは追加すれば音は変化する。
出てくる音としての純度も同じことではないか──。

そうではない。
こういう比較試聴の時に、イコライザーのツマミは0のところにある。
つまり周波数特性はフラットのまま。
機能的に未使用の状態で、音の純度が低下する、という。

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