2014年ショウ雑感(その8)
私が勤めていたころのステレオサウンドは社員の数は20名くらいだったか。
社員の数だけで判断すれば、小さな会社ということになる。
輸入商社もそんなに大きな会社ではなかった。
同じくらいだろうか。
国内メーカーは、ほとんどが大きな会社といえる。
資本金、社員数からして、桁が違う。
そんな大きな会社の中でも、さらに大きな会社というのは存在する。
さらに大きな会社は、大きな会社よりも桁が違う。
私がステレオサウンドにつとめていた七年間で、
「やはり大会社の人たちは違う」と感じたことが、二回あった。
キヤノンの人たちとテクニクス(松下電器産業)の人たちである。
私はこれまで大きな会社で働いた経験はない。
誰もが会社名を知っている一部上場企業で働くということが、
どういうものなのかは勝手に想像することしかできない。
キヤノンや松下電器産業といった規模の会社で働くということが、
20人くらいの規模の会社で働くということと、何が同じで何が決定的に違うのか。
それについて、はっきりしたことは何も書けなくとも、はっきりと違うものを感じていた。
最近、このことを思い出させることに出会すことが増えてきている──、そんな気がしているし、
今年のインターナショナルオーディオショウでも、そんなふうに感じてしまうことがあった。