電子制御という夢(その2)
電子制御トーンアームはあった。
B&Oのリニアトラッキングアーム搭載のアナログプレーヤー、Beogram4002、6000などがそうである。
電子制御によってリニアトラッキングアームを実現している。
ここで書きたいのは1980年前後から国産のアナログプレーヤーに採用されはじめた電子制御である。
ソニーのPS-B80(200000円)、ビクターのQL-Y5(69800円)、QL-Y7(96000円)、
これらが早くに電子制御のトーンアームを搭載している。
記憶違いでなければソニーのほうが早かった。
その後、デンオンからDP-57M(69800円)、DP57L(79800円)、DP67L(95000円)、
DP100M(960000円)らが登場、
ソニーはローコストモデルにも電子制御トーンアームを搭載するようになり、
ビクターも新製品をいくつか出していた。
これらはすべてリニアトラッキングアームではなく、一般的な弧を描くタイプのトーンアームである。
トーンアームの電子制御に当時最も積極的だったイメージがあるのはソニーである。
少なくともステレオサウンドに載っていた広告を見ていて、私はそう感じていた。
そのソニーのPS-B80がステレオサウンドに載ったのは49号、新製品紹介のページであり、
広告も49号がはじめてである。