Date: 5月 24th, 2014
Cate: 4350, JBL
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JBL 4350(その13)

瀬川先生のスイングジャーナルでの4350Aの組合せ記事、
ステレオサウンド 53号での4343のバイアンプの記事、
どちらにもチャック・マンジョーネの「サンチェスの子供たち」が出てくる。

「サンチェスの子供たち」は黒田先生も、ステレオサウンド 49号で、
「さらに聴きとるものとの対話を」で取り上げられている。

このころからステレオサウンドの試聴用レコードとしてもでてくようになってきた。

チャック・マンジョーネのレコードは一枚も持っていなかった私も、
ステレオサウンドをみて「サンチェスの子供たち」を買った。
輸入盤を買った(たぶん輸入盤しかなかったようにも記憶している)。

「サンチェスの子供たち」は二枚組だった。
いわゆるサントラ盤である。

一枚目の一曲目から聴いていく。
ギターを伴奏にドン・ポッターが、チャック・マンジョーネの詩による「サンチェスの子供たち序曲」を歌う。
歌が終ると、曲調は一変する。
ここが、実にスリリングである。

この序曲を4350Aで聴いたら、さぞかしスリリングだと思う。

当時はLPで聴いていた。
いまはCDで聴けるようになっている。

30年以上前のレコード。
当時はブックシェルフ型スピーカーだった。ウーファーの口径は25cmだった。
それからいろんなシステム(スピーカー)で、このディスクを聴いてきた。
その度に音は変る。

その意味で、レコードにおさめられている音楽は、決して不動でも不変でもない、といえる。
けれど、LPにしろCDにしろ、レコードそのものは変っていない。

30数年前、まだ高校生のころ買った「サンチェスの子供たち」のLP(いまも実家にある)は、
ジャケットに多少傷みはあるけれど、何かが変ったわけではない。

レコード(LP、CD)とはそういうものであり、
そういうものだからこそ、思い出させてくれる存在でもある。

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