JBL 4350(その11)
瀬川先生の、このときのスイングジャーナルに書かれたものは、ここで公開している。
このとき4350Aをドライヴしたアンプはすべてマークレビンソン。
パワーアンプはML2を六台。
4350Aはバイアンプ仕様なので、低域にはML2をブリッジ接続で使用している。
ここまで書けば、この記事を読んでいない人でも、
ステレオサウンド 53号での、瀬川先生による4343のバイアンプで鳴らした記事を思い出されることだろう。
53号でもMl2を六台使われている。
低域にブリッジで使うためである。
4343のウーファーは2231Aが一発だからインピーダンスは8Ω。
ML2をブリッジ接続したときの出力は100Wになる。
4350のウーファーは2231Aが二発だからインピーダンスはは4Ω。
このときのML2ブリッジ接続の出力は200Wになる。
ML2はシングル(通常使用)での出力は8Ωで25W、4Ωで50W、2Ωで100Wと、
2Ω負荷までリニアに出力は増していくことから、ブリッジ接続で4Ω負荷ならば200Wの出力を保証できる。
ML2一台の消費電力は400W。
六台あれば2400Wの電力を常時消費する。
発熱量もかなりのものになる。
そうやって得られる音はどういう音なのか。
瀬川先生はスイングジャーナルに、次のように書かれている。
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250Hz以下で鳴らす場合の、低域の締りの良いことはちょっと例えようのない素晴らしさだ。ブリッジ接続による十分に余裕ある大出力と、4350をふつうに鳴らした低音を聴き馴れた人にはウソのように思えるおそろしく引き締った、しかし実体感の豊かなというより、もはやナマの楽器の実体感を越えさえする、緻密で質の高い低音は、これ以外のアンプではちょっと考えられない。
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これとほぼ同じことは、ステレオサウンド 53号でも書かれている。