JBL 4320(その5)
「なよなよしたスピーカーはきらい」で、
「背筋がぴんとしていて目がきっとしている……そんなスピーカーにいつも惹かれてきた」黒田先生。
ステレオサウンド 100号の「究極のオーディオを語る」によれば、
ワーフェデールが最初のスピーカーで、次に岡先生から譲られたアコースティックリサーチのAR3。
この次がJBLの4320。
4320の次は同じJBLの4343。
その後、アクースタット、アポジーとつづく。
4320と4343。
同じJBLの、それも同じスタジオモニターとして開発されたスピーカーシステムなのだから、
例えばAR3と4320、4343とアクースタットの違い、アクースタットとアポジーDivaとの違い、
これらの違いにくらべれば、近い音のするスピーカーといえなくもない。
けれどそんな4320から4343へのスピーカー遍歴において、
黒田先生は4320を手元に残されている。
4343からアクースタットModel3へのとき、4343は手離されている。
アクースタットModel6からアポジーDivaへのときも、Model6は手離されている。
その黒田先生が、4320だけは、松島の家で鳴らされているわけである。
ここに4320のというスピーカーシステムの魅力があられわている。