Mark Levinson JC-2(続・モジュール構成について)
ヘッドアンプ・モジュールのJC1SMのゲインの正確な値はわからないが、極端には高くないはずだ。
おそらく30dBぐらいだろう。
JC1DCにもJC1ACもゲイン切替えが可能だった。
JC1SMは、どうだったろうか。
仮にゲインが30dBあったとして、JC1SM搭載のJC2のオーバーオールのゲインは81.4dBとなる。
JC2のカタログによると、フォノイコライザーのゲインは36dB、ラインアンプのゲインは21dBである。
21dBという値は、HIGHポジションのときであり、
フロントパネルのレバーをLOWにすると11dBとなり、ここで-10dBとなる。
あとはフロントパネルの中央近くにある左右のレベルコントロールを使う。
1dBステップの、このロータリスイッチは+5dB、-4dB、つまり9dB分の調整が可能である。
ここで-4dBにセットすれば、14dBの減衰量が稼げる。
ただしこの左右チャンネルのレベルコントロールは、ラインアンプのNFB量を変えているために、
-4dBにすれば、0dBのポジション使用時よりも4dB余分にNFBがかかることになる。
+5dBでは5dB分だけNFB量が減る。
このNFB量の変化はゲインの変化だけではなく、音も変化する。
これらのことはおそらくすでに試されている、と思う。
その上でゲインが高すぎる、と感じられているのだろう。
ここではっきりしておきたいのは、JC2のゲインが絶対的に高すぎるのか、ということがある。
JC1SMを搭載して80dBのゲイン。実はLNP2のオーバーオールのゲインも80dBである。