Date: 5月 23rd, 2010
Cate: 4343, JBL
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4343とB310(その6)

部屋の空気の硬さは、感覚的なものと書いたが、
部屋の容積とスピーカーの振動板の変位量の比率で考えれば、
やはり部屋の空気の硬さは、容積によって多少の違いはあるといっていいのかもしれない。

部屋の空気の硬さが感覚的なものであったとしても、実際にそうであったとしても、
その結果として、当時話していたのは、狭い部屋(つまり空気が硬い部屋)ほど、
大型のスピーカーシステムを導入すべき、ということだった。

小型のスピーカーシステムでは、硬めの空気を十分に動かすことができない。
これも感覚的ではあるが、空気の硬さにスピーカー側が、やや負けてしまう。

ただ、このことについて話しあっていたのは、1982年ごろのこと。
このときの小型スピーカーといえば、ロジャースのLS3/5Aが代表的な存在だった。
セレッションのSL6の登場以降、次々と現れてきた小型スピーカーシステムは、存在しなかったときの話である。

LS3/5Aはいいスピーカーではあるが、あくまで手の届くほどの近距離に置いて、
ひっそりとした音量で聴いた時に、その魅力を発揮する。帯域もそれほど広いわけではない。
音像も、うまく鳴らした時は精巧なミニチュア的印象で、限定された枠の中での再現ということになる。

「サイズ考」でも書いたように、同じ小型スピーカーでも、LS3/5AとSL6は出発点が異る。

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