Date: 5月 21st, 2010
Cate: 4343, JBL, 瀬川冬樹
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4343とB310(その4)

瀬川先生は、ステレオサウンドの創刊号、同じ年(1966年)に出たラジオ技術の増刊「これからのステレオ」に、
フルレンジからはじめ、2ウェイ、3ウェイ、そして最終的には4ウェイに発展させる記事を発表されている。
同じ内容のものは、1977年にステレオサウンド別冊の High Technic シリーズVol.1にも書かれている。

この記事を書かれた時、瀬川先生は木造の六畳の和室がリスニングルームだった。
この空間でクォリティの高い音を聴こうとして、瀬川先生が考えられたのは、
部屋のサイズに見合った小型スピーカーシステムによるものではなく、
その正反対の大型のスピーカーシステムを持ち込むことを提案されている。

小さな空間に大型のスピーカーシステムを持ち込む込んで聴くなんて、
自己満足でしかなく、いい音なんて得られっこない、と主張する人もいる。

そういわれる理由もわからないわけではないが、私も瀬川先生同様、
小さな部屋こそ大型スピーカーシステムの方が、表情豊かな音を聴けることが多いと考えている。

そして、響きの豊かな部屋であれば、むしろ広い部屋でも小型スピーカーシステムが、
意外にも朗々と鳴ってくれることもある。

少なくとも部屋の広さが……、ということは考えずに、本気で惚れこめるスピーカーがあれば、
そしてそれを購入できるのであれば、導入すべき、といいたい。

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