Date: 5月 6th, 2010
Cate: トーラス
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同軸型はトーラスなのか(その16)

10代のころは、NFBは必要悪的なものだと思っていた。
いつまにかは、必要不可欠(もちろん無帰還アンプの存在は認めながらも)と捉えている。
そして、いまはNFBを適切なかたちでかけたものが、
理想的なかたちではないだろうか、と考えはじめるようになっている。

NFBの問題点について、わずかばかり知った中学3年のときに、
出力信号を入力に戻すくらいなら、入力信号を、アンプのへの入力と、出力端へ、と分岐させ、
そこで、NFBと同じように出力信号との比較(演算)をおこなえば、
NFBは使わずにすむだろう、と安易な考えをついた。

そのときすでに差動回路が、二つの信号の差分を取り出せることは知っていたから、
入力信号と出力信号を比較して、歪成分を検出し、180度反転させ逆相信号として、出力信号に加えれば、
歪みは打ち消せるはずだ、と思いついた。

でも、すぐにうまく動作しないようにも思えてきた。
差分信号を作り出すアンプにも、同じことをやる必要があるからだ。

つまり信号を増幅するアンプを親アンプとすれば、差分信号を作り出すアンプが子アンプ、
子アンプの歪をなくすために差分信号を作るアンプは孫アンプ、孫アンプの歪を……となっていくと、きりがない。

子アンプにNFBをかければ孫アンプ、ひ孫アンプは必要なくなるわけだが、NFBをなくすことはできない。

それにこの考えは、NFBの発明の9年前にすでに発表されたものであることを、あとで知る。

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