Date: 8月 18th, 2013
Cate: ジャーナリズム
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オーディオにおけるジャーナリズム(編集部とは・その4)

2011年からステレオサウンドの編集長は新しい人になっている。
新編集長になり、すでに10冊のステレオサウンドが出ている。
二週間たらずで、新編集長による11冊目のステレオサウンドが出る。

新編集長が誌面を変えよう、としているのは誰の目にも明らかなことだ。

「最近のステレオサウンド、変ってきてますよね、良くなってますよね?」という声をきいた。
変ってはきている。
だが、良くなっているかどうかは、人によって判断が分れる。
私は、ここでも厳しいことを書いてしまうが、
変ってはいるけれど良くなっているとはいえない、と受けとめている。

それは、前編集長の時から気になっていたことだが、
いいかげんなところ、だらしないところが、以前本づくりに携わってきた者としては気になる点があった。
それは誤植といったことではなく、今回のことのような問題が、
それは多くの人は気がつかずに通りすぎてしまうようなことなのだが、
細部を疎かにしていることが気になっていた。

編集長が変ってのステレオサウンドに、私がまず期待していたのは、その点だった。
それは地味なことである。
気がつかない人の多いともいえることを、きちんとプロの編集者として、
そのプロの編集者の集合体としての編集部として仕上げていってほしい──、
そう思い、期待していたわけである。

無理に誌面を変えようとしなくてもいい、
そういう点を見逃さずにきちんとしていくようになれば、誌面は変るのではなく、自然と良くなっていく。

本を良くしていく、とは、そういうことである。
だが実際のステレオサウンドは違った。

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