妄想組合せの楽しみ(その49・続々番外)
フォステクスのスピーカーシステムGX250MGを鳴らす組合せとしては、
海外製品ではなく、できればすべて日本のモノだけで揃えたい、という気持がある。
GX250MGは952000円(ペア)だから、価格的にも見合った組合せにしたい。
もともとの目的が、音楽を聴くのを億劫がっているときに、音楽を聴くためのシステムなのだから、
億劫がる気持をさらに億劫にしてしまうようなシステムにはしたくない。
電源をいれれば、いつでも安定している。故障もしにくいもの。
本来の音が鳴ってくるまでウォームアップに時間がかかりすぎるものも、ここでは除外する。
アンプで、まず浮んだのは、ウエスギのU·BROS2011Pである。
パワーアンプでなく、コントロールアンプがまず浮んできた。
真空管アンプは、私にとってまずふたつに大きくわけられるところがある。
それは季節感と音に密接な関係を感じさせるかそうでないか、である。
秋から冬にかけて聴きたくなる音をもつ真空管アンプは、
ますます暑くなっていっているように感じる日本の真夏には、聴きたいとは思わない。
そういう真空管アンプの音がある。
その反対に、そういった季節感とはほとんど関係のない音を聴かせる真空管アンプもある。
どちらの真空管アンプが優秀か、ということではなく、
私には、大きく、そういうふたつの真空管アンプの音があるように感じているし、
一般的に、真空管アンプの音として認識されているのは、季節感を感じさせる音のほうかもしれない。
U·BROS2011Pがその点どうなのかというと、おそらく季節感とは関係のない音の真空管アンプだと思う。
U·BROS2011Pはまだ聴いていないけれど、ウエスギ・アンプはこれまでいくつも聴く機会があった。
上杉先生はもうこの世にはおられない。
けれど、上杉先生の真空管アンプに対する考えは、しっかりと継承されているようだし、
そうであるならばU·BROS2011Pの音は、そうなのだと思う。