Date: 8月 8th, 2013
Cate: 夢物語
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オーディオ 夢モノがたり(その3)

スピーカーの振動板と同じように、振動系の軽量化、可能であれば質量ゼロこそが理想といえるものに、
カートリッジがある。

カートリッジはダイアモンドの針先があり、形状や材質に違いはあるもののカンチレバーの先端に、
その針先は埋めこまれる。
つまりこれをスピーカーにあてはめてみれば、針先はボイスコイルにあたる。
カンチレバーは振動板といえる。

スピーカーの場合、振動板は空気が相手になる。
カートリッジの場合、MC型であれば、それは発電コイルと考えていいだろう。

カートリッジはスピーカーと異り、ひとつのカートリッジで左右チャンネルとなる。
スピーカーのように、左右チャンネルで独立したモノではない。
だから針先の動きは前後(カートリッジでは上下というべきか)にだけ動けばいいわけではない。
そのことはわかったうえでいうのだが、
これまで登場してきたカートリッジの、それぞれの構成部品の関係性は、
スピーカーにおけるピストニックモーションと基本的に同じである、といえるのではないか。

それだからこそカンチレバーの材質に求められる条件は、
スピーカーの振動板に求められる条件とほぼ重なる。

つまりカートリッジもまた振動系の質量から解放されることはない。
新素材の採用や軽量コイルの実現などで軽量は果せても、解放は絶対にない。

だが、けれども……と最近考えるようになってきた。

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