私的イコライザー考(妄想篇・その6)
BOSE・901はインピーダンスが0.9Ωというスピーカーユニットを9つ直列接続することで、
一般的なスピーカーシステムとほぼ同じインピーダンス8Ω(0.9×9=8.1)としている。
そのため専用イコライザーによるイコライジングはすべてのユニットに対して作用する。
けれどBOSEの広告を見ていると、
これを実現するにはスピーカーシステムを片側9本用意するだけでなく、
パワーアンプも1台では無理がある。
1本のスピーカーシステムに対して1台のパワーアンプとまでいかなくとも、
正面を向いているスピーカーシステムに1台、
後向きのスピーカーシステムには2本を並列接続して、それを直列にすれば8Ωになる。
つまり4本に1台のパワーアンプをあてる。
そうすれば全体で3台のステレオ・パワーアンプでいけるわけだ。
こういうパワーアンプ駆動にすれば、
正面を向いているスピーカーシステムにはイコライジングは不必要なのではないか、と思えてくる。
イコライジングは後向きのスピーカーシステムに対してのみ必要なのではないのだろうか。
むしろ、こういうイコライザーのかけ方が本来のやり方なのではないのか。
だとすれば、BOSE・901も、
正面を向いているユニットに対してはイコライジングなしの信号を、
後向きの8本のユニットに対してのみイコライジングありの信号を入力することで、
イコライジングの補整は変ってくるだろうし、より901の独自の放射方法の良さが活きるのではないのか。
こんなことを考えていたことが、いまここで書いている妄想的なことにつながっていっている。