Date: 11月 24th, 2009
Cate: サイズ
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サイズ考(その55)

トランス固有の音を嫌う人がいるのはわかっているし、
私自身も、トランスであれば全てのものがいいと思っているわけではない。
すぐれたトランスを適切に使えば、という前提で書いているし、
けれど、残念なことにすぐれたトランスは、そう多くはない。

いわゆるトランス臭い音は、トランス本体がすぐれたものであっても、
シールドケースの処理が不適切であれば、そのよさが失われるだけでなく、
むしろトランスの悪さを目立たせてしまうことにもなる。

使っていないトランスが手元にあって、それがシールドケースが被さっているものであれば、
面倒な作業ではあるが、そのシールドケースを取りさって音を聴いてみればわかる。

シールドの難しさ、シールドがどれだけ音を変えていくのか、がはっきりと聴きとれる。

なにもトランスにシールドケースは不要といいたいわけではない。
ただすぐれたトランスが少ない以上に、すぐれたシールドを施したモノは、さらに少ないのではなかろうか。

あくまでもウワサではあるが、1980年代に作られていたアメリカのTRIADのHSシリーズの中身は、
日本のタムラ製だった、ときいている。
ただシールド(ケーシング)だけはTRIAD社で行なっていたらしい。

そして、トランス臭い音を生みだすもうひとつの原因は、巻線の直流抵抗にあるように思う。

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