Date: 2月 14th, 2013
Cate: plus / unplus
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plus(その8)

モーターの回転を少しでも正確に、
そして滑らかにするためにサーボ回路やクォーツロックなどの方式が開発され導入されていった。

これらの技術がすべて成功していたのか、音質に貢献していたのかについては微妙なところがある。
それでもワウ・フラッターの数値はよくなり、いわゆるカタログ・スペックは確実に向上していった。

ただサーボにしろクォーツロックにしろ電子回路である。
リンのヴァルハラ・キットもそうだ。
トーレンスのTD125で採用されたモーター駆動回路も、電子回路である。

電子回路の代表であるアンプがそうであるように、
電源をいれてすぐに最高の音が得られるわけではない。
ウォームアップを必要とし、アンプに電源をいれある一定時間が経過しただけではまだ足りなくて、
実際に音楽を鳴らすことによって、ようやくアンプは目覚める。
本領発揮となるのは、目覚めてからである。

同じことは電子回路すべてにいえる。これは以前、瀬川先生からきいた話なのだが、
瀬川先生の知合いで空港の管制塔で働かれている人がいて、
その人いわく、レーダーも電源をいれてすぐには、レーダーがとらえたものがなんであるのかはわからない。
けれどアンプと同じようにあたたまってくると、
ベテランの人ならばレーダーがとらえかたものがどういうものなのか、
ある程度判断がつくようになる、ということだった。

電子回路とは、そういう面をもつ。
そしてアナログプレーヤーの電子回路についても、ウォームアップが必要である、といえるし、
それだけでなく、使い勝手で注意すべき点が電子回路を搭載しているがゆえにある。

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