Date: 1月 27th, 2013
Cate: トーラス
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同軸型はトーラスなのか(続×五・JBL SA600)

1980年代後半のラジオ技術で、OPアンプの検証記事が載っていた。
いくつかのOPアンプを非反転アンプ、反転アンプの両方で測定していた。

手もとにその号のラジオ技術がないので、詳細について書くことは出来ないが、
全体的な傾向として反転アンプでの測定結果(歪率)が、非反転アンプでの結果よりも良かったことは憶えている。

どなたの記事だったのかもはっきりと憶えていない。
別府氏か山口氏だったような気がする。

その記事でも、なぜそういう結果がなるのかについては、
OPアンプの初段は差動回路になっているものが多い。
非反転アンプでは初段の+側入力のトランジスター(FET)はNFBループの外にあることになる。
これが反転アンプ動作時よりも歪が増加する理由と結論づけられていた(はず)。

まだ電子回路のことがほとんどわからないときに直感的に感じていた疑問は、
概ね正しかったことが、そのときのラジオ技術の記事でわかった。

もちろん反転アンプのほうが歪率が低いから非反転アンプで使用するよりも音がいい──、
となるかといえば、すべての場合において、そうなるとはいえない。

反転アンプと非反転アンプとではシステム全体の極性が、逆相と正相とになる。
このことは音場感の再現、音像の立ち方に関係してくる要素であり、
左右のチャンネルの極性が揃ってさえいれば、逆相・正相、どちらでもいい、という問題ではない。

しかもスピーカーシステム内のネットワークも、
パワーアンプもコントロールアンプも多くの製品はアンバランスであり、
極性の反転をどこかで行うにしても、ほかの条件はまったく同じで行うことはまず無理といえる。

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