Date: 1月 17th, 2013
Cate: 長島達夫
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長島達夫氏のこと(その6)

ステレオサウンド 50号は、創刊50号記念特集号だった。

巻頭特別座談会として「ステレオサウンド誌50年の歩みからオーディオの世界をふりかえる」と題して、
井上卓也、岡俊雄、菅野沖彦、瀬川冬樹、山中敬三の五氏による座談会を筆頭に、
旧製品のState of the Art賞など、いくつもの記念特集が載っている。

そのなかに「オーディオファンタジー 2016年オーディオの旅」という記事がある。
副題には、本誌創刊200号、とついている。
長島先生が書かれている。

小説仕立てのこの記事は、長島先生による未来のオーディオの予測でもあり、
長島先生によるオーディオへの、こうあってほしいという希望でもある、この記事では、
主人公がある朝目覚めると2016年にタイムスリップしているところから始まる。

ステレオサウンド 50号は1979年3月に出ている。
37年後の世界を描かれている。
いまは2013年、もう3年後に迫っている。

ここに書かれたことで、現実のほうが進んでいることもあるし、
そうでないこと、まったくそうでないことがある。

当時高校生だった私は、2016年は遠い未来のことにおもえていた。
だから2016年に自分がいくつになっているかなんて、想像もしなかった。
けれど長島先生の「2016年オーディオの旅」は何度か読み返した。
おもしろかったし、あれこれ刺戟されるものも多かった。

ステレオサウンドにはいり実感したのは、
「2016年オーディオの旅」を書けるのは、長島先生だからこそ、ということだった。
長島先生の「豊富で貴重な雑学」があればこその記事である。

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