ワイドレンジ考(その45・続補足)
私は、基本(その5)に書いたように、信じると決めた人はとことん信じるようにしている。
だから、五味先生が「約五メートル間隔で壁側においている」と書かれているのだから、
そのことを疑おうとは、いままで思ったことはない。
FATDOGさんは、この「約五メートル間隔」の「約」にこだわっておられるようだが、
「約五メートル」とは、どのくらいの長さなのだろうか。
まさか3mほどの長さを、いくら頭に約をつけたからといって、5mという人はまずいないだろう。
4m前後の長さでも、これは約4mであって、約5mとは言わない。
どんなに短くても4m後半の長さから5m前半の長さくらいまでが、「約五メートル」のはずだ。
こういう感覚は人それぞれだろうが、私の感覚では「約五メートル」は4.8mから5.2mくらいの範囲のことである。
「約五メートル」には、5m以下も5m以上も含まれるわけだ。
「約五メートル」から、20cmほど短かったとしよう。
それが、どうしたというのだ、が、私の正直な本音である。
不思議なのは、FATDOGさんも、「五味先生」と書かれている。
なのに、書かれているものを信じられないのだろうか。
五味先生が「約五メートル」と書かれていたのは事実だし、
それが4m80cmしかなかったとして、足りない20cmが、
FATDOGさんにとって、どういう意味をもつのだろうか。
REPLY))
正確に5mであろうと約5mであろうと、それは良いのですが
「オーディオ遍歴」の写真を見ると、部屋の間口自体が5mあるか無いかの
寸法であるようにしか見えません。
この部屋の中に、45度の角度で設置して壁にギリギリ寄せたとして
オートグラフは約90cmほどの空間を必要とします。
それが二つ。
左右スピーカーの内側の間隔を5m取るなら、間口は最低でも6.8m。
ユニットの中央からとしても6mくらいは必要です。
オートグラフの高さは約150cm。
寸法を正確に図らずとも、
5mに20cm足りないなどというレベルではないのではないか?と思い、
そう言ったまでのこと。
ステレオサウンド 55号、62〜63ページに掲載された写真を見ていないので
なんともいえないが、斜めから広角レンズで写した状態で
スピーカー設置の間隔について語っておられるのではないかと思った次第。
五味先生の書かれたことを信じるのは結構ですが、
写真を見て、実際に違うと感じたことを指摘して、
何故五味先生を信じられないのか?などと言われるのは筋違いでしょう。
REPLY))
追記ですが、
五味先生が「約五メートル間隔で壁側においている」と書かれている部分で
間隔とはどこからどこまでの間隔を指すのかで、話は違ってきます。
部屋の間口そのものを指されておられるなら話は別ですが、
あの文章のプロ中のプロである五味先生が、そこらへんを曖昧にするはずもなく、
疑問の残る部分ではあります。
以前編集に関わられており、そういう検証はしっかりなされたうえでの
文章と思いつつ拝読しておりましたので、
>「約五メートル」から、20cmほど短かったとしよう。
>それが、どうしたというのだ、が、私の正直な本音である。
こんな言葉が出るとは残念です。
どうやら私は買い被っていたようです。
どちらにせよ
五味先生のお宅で素晴らしい音楽が鳴っておれば
些細なことでしょうし、もうこの件は終わりにします。
REPLY))
約5mではなく
五味先生の年代では、「2間半」と感じられていたのではないですか。
1間=1.82m(約2m)ですから2間半は約5mです。
写真から壁の長さは2間半ですね。
2間半の壁の両端に置いたスピーカーの間隔を約5mと書くのは極めて自然だと思います。
REPLY))
葛の葉さま
コメント、ありがとうございます。
「2間半」という尺度に気づいていませんでしたので、
的確なご指摘、たいへん参考になりました。
REPLY))
どうでもいいような議論だと思いますけど
数字が出ている以上、きちんとしないと気持ち悪いですね。
> 2間半の壁の両端に置いたスピーカーの間隔を約5mと書くのは極めて自然だと思います。
ちょっと乱暴過ぎる考えだと思います。
五味さんのお宅は純然たる日本建築ですから2間半で間違いないと思います。
が、これは壁芯々サイズですから内寸で 4,45メートル程度ですね。
ということは左右のオートグラフのユニット間で3,5メートル以上は不可能です。
常識的にスピーカーの間隔と表現する場合は、内側の面/面の距離、
あるいは左右のユニットの垂直中心線の距離を指しますから
この場合は、約4メートルと記述しても不自然ではないでしょうか。
宮崎様
いつも情熱的な記述を楽しみにしております。
> だから、五味先生が「約五メートル間隔で壁側においている」と書かれているのだから、
> そのことを疑おうとは、いままで思ったことはない。
お気持ちは分かりますが、冷静に再検討する姿勢も必要かと思います。
REPLY))
herbさま
コメント、ありがとうございます。
五味先生がオートグラフを設置されていた壁面は、2間半で間違いないようですね。
とすると、練馬区役所のセッティングも、五味先生の実際のセッティングに近かったのでしょう。
練馬区役所で売っていた冊子に、ステレオサウンド創刊号に掲載されていた五味先生のリスニングルームの写真が、
転載されていますが、これを見ると壁に黄色のカーテンを垂らされていて、オートグラフの間に、
テレフンケンのOpus F8が置かれています。
Opus F8本体の横幅は約180cmで、その両脇に比較的小型のスピーカー。
本体とスピーカー、そしてオートグラフの間隔から判断しても、5mは、あきらかにないようです。