Date: 7月 12th, 2009
Cate: BBCモニター
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BBCモニター考(その17)

ずっと以前は、モニタースピーカー・イコール・アラ探しのためのスピーカーと捉えられていたようだ。

いま、そういう捉え方をする人は、ほとんどいないだろうし、そういうスタジオモニターも、
ほとんどないといってもいいだろう。

ならば、モニタースピーカーの定義とは、何なのだろうか。
はっきりした定義は、いまだないように思う。

なんとなく、これはモニタースピーカー、あれは家庭用スピーカーだな、と個々人が、
勝手に、そこに境界線を引いているという、あいまいさが残ったままなのか。

どんなスピーカーにも、かならず、そのスピーカーならではの固有音がある。
固有音、つまり個性・癖がまったく存在しないスピーカーこそ、無色透明のスピーカーとなるわけだが、
いまのところも、これからもさきも、少なくともあと10年、20年ぐらいで、
「スピーカーの音」というものがなくなるとは思えない。

いまのスピーカーの原理であるかぎり、パワーアンプから送られてくる電気信号の、
ほんのわずか数%しか音に変換できない。のこりは熱となって消費されているわけだ。

これが70%以上、そんなにいかなくてもいいかもしれない。
50%程度でも音に変換できるようになれば、スピーカーの音というものは、ずいぶん大きく変容することだろう。

さらに80から90%ほど音に変換できるようになれば、ほとんど変換ロスがなくなってくれば、
スピーカーの音は、かぎりなく無色透明になっていくのであろうか。

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