SME Series Vのこと(その1)
ひとつ前の、マークレビンソン40周年記念モデルのことを見ようと、
さきほどハーマンインターナショナルのサイトにアクセスして、驚いたのが、
「SERIES V12発表」の文字だった。
3月9日のところに「SERIES V12発表」とだけある。
ブランド名は書いてないけれど、すぐにSMEのことだというのは、ほとんどの人がすぐにわかること。
SERIES Vの末尾に「12」がついている、ということはもしかするとSERIES Vのロングヴァージョンなのか、
ほんとうに2012年の今、SERIE Vのロングヴァージョンが出るのか、と思いつつ、
「SERIES V12発表」のところをクリックすると、Series Vの写真の右下に小さな写真があり、
そこをクリックすると、パイプ長がロングヴァージョンのSeries V-12が表れる。
Series Vを聴いた時のことは、いまでもはっきりと思い出せる。
聴いた場所は、もちろんステレオサウンドの試聴室。1985年のことだ。
トーンアームで音が大きく変ることは体験からも知っていた。
けれど、Series Vの音は、予想をはるかに超えたレベルの音だった。
アナログディスクから、こういう音が、まだ抽き出せるのか、という驚きと喜びがあった。
当時のSeries Vの価格は40万円。
トーンアームに40万円というと、非常に高いように感じられるだろうが、
Series Vの音を聴いてしまうと、そうは思えなくなる。
(現在は70万円しているが、いままたSeries Vの音を聴いてしまうと、高いとは思わないはず。)
Series Vの音を聴きながら、欲深い私は、
Series Vのロングヴァージョンがもしも登場したら、その音は、いま聴いている音をさらに上廻るであろう、
Series VI(勝手に型番をつけていた)は、いつか出るのか、出るとしたらいったいつになるのか、
そんなことも考えていて、つい長島先生に「ロングアームのSeries Vは……」と言ってしまったことを思い出す。
もう出ないものと思っていた。あれから27年を経て、まさかの登場である。
Series V-12、すぐにでも聴きたい!!